NHKスペシャル 人工知能の衝撃
先日、NHKスペシャルで「人工知能 天使か悪魔か」という番組を見ました。個人的には非常に衝撃を受けました。
電王戦(人工知能ソフトPONANZA VS 名人)では人工知能の圧勝が続いているようです。
対戦した佐藤天彦名人や番組コメンテーターの羽生名人、ソフト開発者の山本一成さんのコメントが印象的です。
将棋を打つ方ならわかるようですが、1局目のPONANZAの初手は「▲3八金」、2局目は「△4二玉」、ともにどうも定石ではあり得ない打ち方だとか。
中継会場は大きくどよめいていました。
解説者もどう表現よいかわからない状況。以下関係者のコメントです。
佐藤名人:「人工知能は、もう神に近いところにあることを感じた。」
羽生名人:「何を狙ってその手を選ぶのか理解できない。ブラックボックスから答えだけが出てくる」
山本一成さん:「最近は説明できないことが起きている。思考過程が高速すぎて、作ったはずの自分の理解を超えつつある、怖いというか困っている」
人工知能は教師データと言われる事実に基づくデータを大量に自己学習させる手法から急速に発展してきたらしく、過去のプログラミング技術(場合を想定し対処する)とは異なる概念から生み出されるプログラムということで、結果がどうやって計算されたかわからない=ブラックボックスから答えが出てくる、という感じに近いようです。
企業が退職者を防ぐために活用したり、タクシー会社が売り上げを上げるために利用したり、証券会社などではもう普通に利用されているようで、知らないうちに自分たちの生活にも利用されている時代になりつつあるのではないかと思いました。
いよいよSFチックな時代に突入したらしい。
計算された経過がわからず結果だけは正しい、との前提でこれから使われて行く、という状況は若干恐ろしくも感じます。