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NEW!2026/01/21

カスタマージャーニーマップの作り方と活用法 顧客理解を深める5つのステップ


カスタマージャーニーマップの作り方と活用法 顧客理解を深める5つのステップ

「自社のサービス、本当に顧客に響いていますか?」

マーケティング担当者や事業責任者の皆様、顧客の行動や感情を深く理解し、効果的な施策を打ち出したいと考えていても、どこから手をつければ良いか悩んでいませんか?

そんな悩みを解決するのが「カスタマージャーニーマップ」です。このマップを使えば、顧客が製品やサービスを認知し、利用し、リピートするまでの全てのタッチポイントにおける顧客の行動、感情、思考を可視化できます。これにより、顧客体験の課題が明確になり、データに基づいた的確なマーケティング戦略の立案が可能になります。

この記事では、カスタマージャーニーマップの基本的な作り方から、具体的な活用方法、さらに作成に役立つテンプレートやツールまで、初心者の方でも実践できるよう分かりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、顧客の心を掴み、事業成長に繋がるカスタマージャーニーマップを作成・活用できるようになるはずです。ぜひ最後までご覧ください。

カスタマージャーニーマップとは?定義と目的

カスタマージャーニーマップとは、顧客が特定の製品やサービスを認知し、興味を持ち、検討し、購入・利用、そしてその後のリピートに至るまでの一連のプロセスを、時間軸に沿って「旅(ジャーニー)」として可視化した図のことです。このマップでは、顧客が各段階でどのような行動を取り、何を考え、何を感じたのか、そしてどのタッチポイント(顧客接点)で企業と接触したのかを詳細に描き出します。

カスタマージャーニーマップを作成する主な目的は、以下の2点に集約されます。

  1. 顧客理解の深化: 顧客の視点に立ち、一連の体験を追体験することで、企業側が見落としがちな顧客のニーズ、課題、期待を明らかにします。これにより、顧客の「リアル」な感情や思考パターンを深く理解し、より本質的な顧客中心のアプローチを可能にします。

  2. 顧客体験(CX)の向上と課題発見: 顧客が製品やサービスと接する全てのタッチポイントにおいて、ポジティブな体験を提供できているか、あるいは不満やストレスを感じている点はないかを明確にします。マップを通じて、顧客体験における「ペインポイント(痛みを感じる点)」や「ゲインポイント(喜びを感じる点)」を特定し、改善すべき課題や新たな機会を発見することで、顧客満足度やロイヤルティの向上へと繋げます。

このように、カスタマージャーニーマップは単なる顧客行動の記録ではなく、顧客の行動、思考、感情を多角的に分析し、企業が提供する顧客体験全体を最適化するための強力なツールとなります。

なぜ今、カスタマージャーニーマップが重要なのか?作成するメリット

顧客の行動や感情を深く理解し、効果的な施策を打ち出したいと考えていても、どこから手をつければ良いか悩んでいるマーケティング担当者や事業責任者の方は少なくありません。そんな中でカスタマージャーニーマップが今、これほどまでに注目されるのには明確な理由があります。顧客理解の解像度を上げ、データに基づいた施策立案を実現し、最終的に売上や顧客満足度の向上に繋がる、その具体的なメリットを見ていきましょう。

顧客行動・感情の深い理解と可視化

カスタマージャーニーマップを作成する最大のメリットは、顧客が製品やサービスを認知し、検討し、購入・利用し、そしてリピートするまでの各段階における行動、思考、感情を、一貫したストーリーとして可視化できる点にあります。これにより、「顧客はなぜこの行動をとったのか?」「その時どう感じていたのか?」といった顧客のインサイトを深く理解することが可能になります。漠然とした顧客像ではなく、よりリアルで具体的な顧客像をチーム全体で共有できるようになるのです。

顧客体験(CX)の課題特定と改善機会の発見

マップを通じて顧客のジャーニーを追体験することで、顧客がどこで「不満」を感じ、どこで「期待」を抱き、どこで「離脱」してしまうのか、その「Pain Point(苦痛点)」や「Gain Point(利得点)」を明確に特定できます。例えば、Webサイトの特定のページで離脱率が高い、サポートへの問い合わせが多いといった具体的な課題を洗い出し、それに対する改善策を立案する機会を見つけることができます。これは、顧客体験(CX)の向上に直接的に寄与し、顧客満足度を高めるための重要なステップとなります。

部門間連携の強化と共通認識の醸成

企業内の各部門は、それぞれ異なる顧客接点を持っています。営業、マーケティング、開発、カスタマーサポートなど、それぞれの部門が「顧客」について異なる認識を持っていると、一貫性のない顧客体験を提供してしまう可能性があります。カスタマージャーニーマップは、これらの異なる部門が「顧客」という共通の視点を持つための強力なツールです。マップを介して顧客理解を共有することで、部門間の連携が強化され、顧客に対して一貫性のある、より質の高い体験を提供するための基盤を築くことができます。

効果的なマーケティング戦略・施策の立案

顧客の行動や感情、ニーズが可視化されることで、どのフェーズの顧客に、どのようなメッセージを、どのチャネルで届けるべきか、より具体的かつ効果的なマーケティング戦略を立案できるようになります。例えば、認知段階の顧客には情報提供を、検討段階の顧客には比較検討材料を、といったように、顧客の状況に合わせた最適な施策をデータに基づき実行することが可能です。これにより、無駄な投資を避け、マーケティング活動の費用対効果(ROI)を向上させることに繋がります。

誰のためのマップ?カスタマージャーニーマップ作成の5つのステップ

カスタマージャーニーマップは、顧客の視点に立って行動や感情を可視化する強力なツールです。しかし、漠然と作成しても期待する効果は得られません。ここでは、効果的なカスタマージャーニーマップを作成するための具体的な5つのステップを解説します。この手順を踏むことで、顧客理解を深め、具体的な施策へと繋げることが可能になります。

ステップ1:ペルソナ設定 - 誰の旅を可視化するのか?

カスタマージャーニーマップを作成する上で最も重要なのは、「誰の旅を可視化するのか」を明確にすることです。そのためには、具体的な「ペルソナ」を設定する必要があります。ペルソナとは、自社の製品やサービスの理想的な顧客像を、あたかも実在する人物のように詳細に設定したものです。

ペルソナを設定する際には、以下の項目を具体的に設定しましょう。

  • デモグラフィック情報: 年齢、性別、職業、居住地、年収、家族構成など

  • 心理的情報: 興味関心、価値観、ライフスタイル、性格

  • 行動パターン: 情報収集方法、購買行動、よく利用するツールやメディア

  • ニーズ・目標: 製品やサービスを通じて達成したいこと

  • 課題・不満: 現在抱えている悩みや、製品やサービスへの期待

ペルソナを具体的に設定することで、チーム内で顧客像を共有し、顧客の視点に立ってジャーニーを想像しやすくなります。

ステップ2:情報収集 - 顧客のリアルを知る

ペルソナ設定の次は、そのペルソナが実際にどのような行動を取り、何を考えているのか、そして何を感じているのかといった「リアルな情報」を収集します。思い込みでマップを作成するのではなく、客観的なデータに基づいて顧客像を構築することが重要です。

情報収集の方法としては、以下のようなものが挙げられます。

  • アンケート調査: 既存顧客やターゲット層に対して、製品やサービスに関する意識や行動、満足度などを聞く。

  • 顧客インタビュー: 顧客と直接対話し、行動の背景にある思考や感情、具体的なエピソードを深く掘り下げる。

  • Webサイトのアクセス解析: Google Analyticsなどのツールで、ユーザーのサイト内での行動履歴や離脱ポイントを分析する。

  • SNS分析: ソーシャルメディア上でのブランドや製品に対する言及、顧客の声、トレンドなどを調査する。

  • お問い合わせ履歴・FAQ分析: 顧客からの問い合わせ内容やよくある質問から、顧客が抱える課題や疑問を把握する。

  • 競合分析: 競合他社の顧客体験やサービス内容を調査し、自社との比較や差別化のヒントを得る。

これらの情報を多角的に集めることで、より解像度の高い顧客理解に繋がります。

ステップ3:タッチポイントの特定 - 顧客との接点を見つける

情報収集と並行して、顧客が製品やサービスと接触する可能性のある全ての「タッチポイント」を洗い出します。タッチポイントとは、顧客がブランドや企業と接するあらゆる接点のことで、オンライン・オフラインを問いません。

代表的なタッチポイントには以下のようなものがあります。

  • 認知段階: Web広告、SNS広告、検索エンジン、口コミ、テレビCM、店舗の看板など

  • 検討段階: 公式Webサイト、製品紹介ページ、レビューサイト、比較サイト、SNS、店舗のスタッフ、資料請求など

  • 購入段階: ECサイト、実店舗、営業担当者、決済システム、契約書など

  • 利用段階: 製品・サービス自体、取扱説明書、サポートセンター、ヘルプページ、アプリなど

  • 推奨段階: メルマガ、SNS、キャンペーン情報、イベント、口コミなど

これらのタッチポイントを漏れなく特定することで、顧客がどのような経路で製品やサービスにたどり着き、どのような体験をするのかを全体像として捉えることができます。

ステップ4:行動・感情・思考の可視化 - 顧客の「Inside」を描く

ペルソナ、情報、タッチポイントが出揃ったら、いよいよカスタマージャーニーマップの主要部分である「行動」「感情」「思考」を可視化していきます。各タッチポイントにおいて、顧客が具体的にどのような行動を取り、その時どのような感情を抱き、何を考えていたのかを詳細に記述します。

  • 行動: 顧客が実際に行った客観的なアクション(例:検索する、Webサイトを訪問する、資料をダウンロードする、店舗に入店する、購入ボタンを押すなど)

  • 感情: その行動の際、顧客が感じた主観的な気持ち(例:期待、不安、喜び、不満、混乱、安心など)。感情の度合いを笑顔や困り顔のアイコン、または数値で表現すると、一目で分かりやすくなります。

  • 思考: その感情や行動の背景にある、顧客の頭の中の声や考え(例:「もっと情報が欲しい」「本当にこれで大丈夫かな?」「使いやすそうだな」「問い合わせが面倒だな」など)

これらの要素を時系列に沿ってマップに落とし込むことで、顧客の「Inside(内面)」まで深く理解できるようになります。例えば、Webサイトの特定のページで離脱が多い場合、その時の顧客の感情や思考を深掘りすることで、原因と改善策が見えてきます。

ステップ5:課題発見と機会創出 - 次のアクションへ繋げる

カスタマージャーニーマップを作成する最終目的は、顧客体験上の課題を発見し、それを改善するための具体的なアクションに繋げることです。可視化されたジャーニー全体を俯瞰し、顧客の感情が落ち込んでいるポイントや、行動が滞っている箇所に注目しましょう。

  • 課題の特定: どのタッチポイントで顧客は不満を感じているのか? どこで離脱しているのか? 期待と現実のギャップはどこにあるのか?

  • 原因の深掘り: なぜその課題が発生しているのか? 背景にあるサービス設計やシステム、コミュニケーションの問題点を探る。

  • 機会の発見: 顧客が特に満足しているポイントや、まだ満たされていないニーズは何か? 新たなサービスや機能、コミュニケーションの機会がないか?

  • 改善策の検討: 特定された課題を解決するために、どのような改善策が考えられるか? 優先順位をつけ、具体的なアクションプランを立案する。

このステップで発見された課題や機会は、マーケティング戦略、製品開発、顧客サポートなど、様々な部門での改善活動の起点となります。マップは一度作って終わりではなく、発見した課題に基づいて改善を行い、その効果を検証しながらPDCAサイクルを回していくことが重要です。

作成したカスタマージャーニーマップの活用方法

カスタマージャーニーマップは、作成して終わりではありません。顧客の行動や感情、思考が可視化されたこのマップを最大限に活用することで、事業の成長に直結する具体的なアクションへと繋げることができます。ここでは、マップの主な活用方法をいくつかご紹介します。

マーケティング施策の立案・改善

カスタマージャーニーマップは、顧客の各フェーズにおける具体的な行動や感情、ニーズを明確にするため、マーケティング施策の精度を飛躍的に高めます。例えば、顧客が製品を「認知」する段階でどのような情報に触れ、どのような感情を抱くのかが分かれば、そのフェーズに最適な広告クリエイティブやチャネルを選定できます。また、「比較検討」フェーズで抱く疑問や不安が特定できれば、それに応えるコンテンツ(Q&A、比較記事、導入事例など)を効果的に提供し、顧客の購買意欲を高めることが可能です。これにより、広告費の最適化やコンバージョン率の向上が期待できます。

顧客体験(CX)の向上

顧客体験(CX)は、今日のビジネスにおいて最も重要な差別化要因の一つです。カスタマージャーニーマップは、顧客がサービスを利用する中で感じる不満点やストレス、課題を明確に洗い出すのに役立ちます。例えば、特定のタッチポイントで多くの顧客が離脱している、あるいは不満を感じていることがマップから読み取れれば、その箇所のサービスフローやUI/UXの改善に直結できます。顧客の「困った」を先回りして解決することで、顧客満足度を高め、ロイヤルティの向上へと繋げることが可能です。

部門間の連携強化

顧客は、企業内の各部門を意識することなく、一貫したブランド体験を期待しています。カスタマージャーニーマップは、マーケティング、営業、開発、カスタマーサポートなど、異なる部門が共通の顧客理解を持つための強力なツールです。各部門がマップを共有し、「このフェーズでは顧客は〇〇を求めているから、我々は△△を提供しよう」といった共通認識を持つことで、部門間の連携がスムーズになります。これにより、顧客に一貫性のあるシームレスな体験を提供し、顧客満足度の向上だけでなく、組織全体の生産性向上にも貢献します。

新商品・サービスの開発

顧客の潜在的なニーズや、既存のサービスでは解決しきれていない課題は、カスタマージャーニーマップの中に隠されています。マップを分析することで、顧客が特定のフェーズで「もっとこうだったらいいのに」と感じている点や、現在の市場には存在しない「未解決の課題」を発見できることがあります。これらの洞察は、全く新しい商品やサービスのアイデア創出、あるいは既存サービスの機能拡張のヒントとなり得ます。顧客中心のアプローチで新事業を開発することで、市場に受け入れられやすい、競争力のある製品やサービスを生み出すことが可能になります。

カスタマージャーニーマップ作成を助けるテンプレートとツール

カスタマージャーニーマップの作成は、手書きやスプレッドシートでも可能ですが、より効率的かつ視覚的に分かりやすいマップを作成するためには、テンプレートや専用ツールの活用がおすすめです。ここでは、無料で利用できるテンプレートの探し方と、おすすめの作成ツールをご紹介します。

無料で使えるテンプレートの探し方

カスタマージャーニーマップのテンプレートは、インターネット上で多数公開されています。ゼロから作成する手間を省き、スムーズに作業を開始するために活用しましょう。

主に以下の方法で探すことができます。

  • Google検索: 「カスタマージャーニーマップ テンプレート 無料」「Customer Journey Map Template Free」といったキーワードで検索すると、多くのテンプレートが見つかります。PDF、PowerPoint、Googleスライド、Excelなど、様々な形式があります。

  • デザインリソースサイト: Canva、Pinterest、Adobe Expressなどのデザインプラットフォームでは、カスタマージャーニーマップのテンプレートが豊富に提供されており、オンライン上で編集できるものも多いです。

  • 各ツールの公式サイト: 後述するMiroやLucidchartなどのツール自体が、公式でテンプレートを提供しているケースも多くあります。

テンプレートを選ぶ際は、自社の目的やプロジェクトの規模に合っているか、編集しやすい形式か、必要な項目が含まれているかなどを確認しましょう。

おすすめのカスタマージャーニーマップ作成ツール

より本格的に、またはチームでカスタマージャーニーマップを作成・共有する場合には、専用のツールの利用が効果的です。ここでは、代表的なツールをいくつかご紹介します。

  • Miro(ミロ): オンラインホワイトボードツールとして有名で、カスタマージャーニーマップのテンプレートも豊富に用意されています。直感的な操作で共同編集が可能で、付箋や図形、画像などを自由に配置でき、チームでのブレインストーミングにも最適です。

  • Figma(フィグマ): UI/UXデザインツールとして知られていますが、その自由度の高さからカスタマージャーニーマップの作成にも活用できます。特にデザインにこだわりたい場合や、他のデザイン作業と連携させたい場合に適しています。

  • Lucidchart(ルーシッドチャート): 図形描画に特化したオンラインツールで、カスタマージャーニーマップを含む様々なビジネス図を効率的に作成できます。豊富なテンプレートと、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できる点が魅力です。

  • Cacoo(カクー): 日本語にも対応しているオンライン作図ツールで、フローチャートやワイヤーフレームなどと共にカスタマージャーニーマップも作成できます。シンプルなインターフェースで、共同編集機能も充実しています。

これらのツールは、それぞれ特徴や料金体系が異なります。無料プランや試用期間を活用して、自社に最適なツールを見つけてみてください。

カスタマージャーニーマップ作成・活用における成功事例

カスタマージャーニーマップは、単なる分析ツールに留まらず、具体的なビジネス成果に直結する強力な武器となります。ここでは、実際にカスタマージャーニーマップを活用し、成功を収めた事例をいくつかご紹介します。

事例1:SaaS企業のオンボーディング改善

あるSaaS企業では、無料トライアルからの有料プランへの移行率が伸び悩んでいました。そこでカスタマージャーニーマップを作成し、顧客がサービスを使い始める「オンボーディング」の段階に焦点を当てて分析しました。

マップを通じて、顧客が特定の機能でつまずきやすい点や、サポートへの問い合わせタイミングに共通のパターンがあることを発見。これを受け、チュートリアル動画の改善、FAQコンテンツの拡充、そしてプロアクティブなチャットサポートの導入といった施策を実行しました。結果として、有料プランへの移行率が20%向上し、顧客の定着率も大幅に改善しました。

事例2:ECサイトの顧客離反防止

大手ECサイト運営企業が、購入後のリピート率低下に課題を抱えていました。カスタマージャーニーマップで「購入後」の顧客体験を深掘りしたところ、商品到着までの不安や、アフターフォローの不足が顧客満足度を下げていることが判明しました。

この発見に基づき、注文状況のリアルタイム通知機能の強化、商品到着後のサンクスメールに合わせた関連商品の提案、そして返品・交換プロセスの簡素化を実施。これにより、購入後の顧客不安が軽減され、リピート購入率が15%増加しました。

事例3:BtoB企業の営業プロセス最適化

BtoBのITソリューションを提供する企業では、リード獲得から商談成立までの期間が長く、営業効率が低いという問題がありました。カスタマージャーニーマップを用いて、見込み客が情報収集から意思決定に至るまでのプロセスを詳細に可視化しました。

その結果、見込み客がどの段階でどのような情報やサポートを求めているのかを明確に把握。営業担当者は、各顧客のジャーニーフェーズに合わせた情報提供やアプローチを行うように変更しました。例えば、初期段階の見込み客には業界レポートを提供し、検討段階の顧客には具体的な導入事例やデモンストレーションを提案。この改善により、商談成立までの期間が平均で30%短縮され、成約率も向上しました。

これらの事例からわかるように、カスタマージャーニーマップは顧客の視点に立つことで、これまで見過ごされていた課題を発見し、具体的な改善策へと繋げる強力なツールとなります。自社のビジネスモデルや顧客層に合わせて、ぜひ効果的な活用を検討してみてください。

よくある失敗例とその対策

カスタマージャーニーマップは強力なツールですが、作成や活用を誤ると期待する効果が得られないこともあります。ここでは、よくある失敗例とその対策をご紹介します。筆者の実体験も踏まえ、読者の皆様が同じ轍を踏まないための実践的なアドバイスを提供します。

ペルソナ設定が不十分・不明確なケース

カスタマージャーニーマップを作成する際、最も重要な土台となるのがペルソナ設定です。しかし、「20代の女性」といった漠然としたターゲット設定でマップを作成してしまうと、具体的な顧客の行動や感情、ニーズを深く掘り下げることができません。結果として、誰にも響かない抽象的なインサイトしか得られず、具体的な施策に繋げることが難しくなります。対策としては、年齢、性別だけでなく、職業、趣味、価値観、ライフスタイル、抱えている課題、情報収集源などを具体的に設定し、まるで実在する人物かのように詳細なペルソナを描くことが重要です。

データに基づかず主観のみで作成してしまう

「顧客はきっとこう考えているだろう」「このタイミングでこんな行動をするはずだ」といった主観や思い込みだけでカスタマージャーニーマップを作成してしまうケースも少なくありません。しかし、これでは単なる「願望マップ」になってしまい、実際の顧客の行動や感情とはかけ離れたものになります。顧客インタビュー、アンケート調査、Webサイトのアクセス解析データ、SNSでの言及、カスタマーサポートへの問い合わせ内容など、客観的なデータに基づいて顧客の行動や感情を裏付けることが不可欠です。

作成して満足し、活用フェーズに進まない

カスタマージャーニーマップは、作成すること自体が目的ではありません。作成したマップを基に顧客体験の課題を発見し、具体的なマーケティング施策の立案や改善、新サービス開発などに繋げて初めてその価値を発揮します。マップを作成したものの、そのまま放置されてしまうケースは非常に多いです。対策としては、マップ作成後すぐに「この課題に対してどのようなアクションを取るか」をチームで議論し、具体的な施策と担当者、期限を設定することが重要です。また、定期的にマップを見直し、更新する運用体制を整えることも成功の鍵となります。

全ての顧客体験を網羅しようとしすぎて複雑化

「顧客がサービスを認知してから、解約に至るまでの全てのプロセスを詳細に描こう」と意気込むあまり、マップが過度に複雑化してしまうことがあります。情報量が多すぎると、どこに焦点を当てるべきか分からなくなり、結局は活用しにくいものになってしまいます。最初は、最も改善したい特定のフェーズや、売上に直結する重要なジャーニーに絞ってマップを作成することをおすすめします。スモールスタートで成果を出し、徐々に範囲を広げていくことで、持続的にマップを活用できるようになります。

まとめ:カスタマージャーニーマップで顧客理解を深め、事業を成長させよう

この記事では、カスタマージャーニーマップの基本的な定義から、作成するメリット、具体的な5つのステップ、そして効果的な活用方法までを解説しました。

カスタマージャーニーマップは、単なる図解ではありません。顧客の行動、感情、思考を深く理解し、顧客体験(CX)の課題を発見し、改善するための強力なツールです。ペルソナ設定から始まり、情報収集、タッチポイントの特定、行動・感情の可視化、そして課題発見と機会創出という一連のプロセスを通じて、あなたは顧客の視点に立ち、真に価値あるサービスやマーケティング施策を考案できるようになります。

作成したマップは、マーケティング施策の立案・改善、顧客体験の向上、部門間の連携強化、さらには新商品・サービスの開発といった多岐にわたる場面で活用できます。顧客理解を深めることは、結果として顧客満足度を高め、LTV(顧客生涯価値)の向上、そして持続的な事業成長に直結します。

この記事で得た知識を活かし、カスタマージャーニーマップの作成に取り組んでみてください。

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